費用や期間もチェック！移動を伴う水回りリフォームの注意点とは？

キッチン・お風呂・トイレ・洗面化粧台…これら水回りのリフォームは、移動を伴うか否かでかかる費用や工期が変わってきます。位置を変えずに新しい製品に変えるだけという一般的なリフォームに比べ、位置を変えると家の雰囲気も変わりますし便利になるというメリットもあるでしょう。今回は、移動を伴う水回りリフォームについて、注意点などご説明していきます。

水回りの移動は大掛かりなリフォームに

水回りということなので、水道管が通っている場所ですがそれを移動するとなると、水道管の延長や増設が必要になってきますよね。単純に、それだけでも製品の交換のみのリフォームに比べて作業が増えます。さらに、元々水回りとして使っていた場所を別の用途で使うことになるのですから、解体・修復工事が必要になってきます。

もちろん、新しく水回りを設置する場所も、ただ製品を置いて終了というわけにはいきません。間取り変更ということで大掛かりなリフォームになる可能性が高いのです。水道管だけでなく、電気やガスを通す必要があるものに関しては、電気工事・ガス工事も当然必要になってきます。具体的に費用や工期がどのくらいかかるのか一つずつチェックしていきましょう。

キッチンを移動させるリフォーム

まずはキッチンのリフォームです。壁付きのキッチンから対面式に変更したいという人は多く、キッチンは水回りの中でも移動が伴うリフォームがよく行われる部分でもあります。システムキッチンの入れ替えに加え、床のリフォームや壁紙（クロス）の張替えが大規模になる・水道や電気にガスの配管工事、排気ダクト工事が必要など、やはり入れ替えのみのリフォームに比べて費用もかかりますし工期も延びます。

工事費だけで50～70万円が相場です。これにシステムキッチン本体価格がかかりますので、リーズナブルなものを選んだとしても100万円は超えるでしょう。移動と言っても壁付から対面式くらいならまだしも、さらに距離が延びるとそのぶん費用も上がりますので注意が必要です。

お風呂を移動させるリフォーム

お風呂のリフォームは、介護リフォームなどで行われるお風呂の移動に関しても、ユニットバスの入れ替えと比較すると工事費だけでかなり高額になります。基礎工事や防水処理費など、入れ替えのみではかからない工事費が必要になってくるからです。工事費のみで70～110万円ほどが相場のため、ユニットバスの本体価格を含むと200万円ほどになるケースもあるでしょう。ユニットバスの入れ替えのみの場合の1.5～2倍は見ておいた方がいいのではないでしょうか。

元々お風呂ではなく普通の部屋やスペースとして使っていた場所をお風呂にするのですから、様々な工程が必要になってくるのは止むを得ません。工期も入れ替えのみでは解体と設置で2～3日ほどで済むところ、移動が伴うと2週間～1か月ほどかかるケースもあります。

トイレ・洗面化粧台を移動させるリフォーム

トイレのリフォームは移動というよりは増設するケースが多いですが、ここでは移動の場合で考えていきましょう。トイレも水道工事が主となりますが、最近はウォシュレットを使用する関係で電気工事も必須となることがほとんどです。タンクレストイレの場合も電気が必要です。工事の費用としては20～35万円ほどが相場で、これにトイレ本体価格が加算されます。

洗面化粧台のリフォームも同様に水道と電気の工事が必要になります。20～40万円ほどが工事費の相場と言われています。トイレ・洗面化粧台に関する解体や修復工事も、移動を伴うことでより大掛かりになるので、その分費用も工期も増します。トイレや洗面化粧台があった場所の床や壁の補修工事に関しては、ドアや壁の撤去など間取り変更に関する工事が加わると更に高額になります。いずれも交換のみなら1日で済みますが、移動が伴うことで5日～1週間はかかるでしょう。

移動は慎重に考えよう

水回りのリフォームは、模様替えのように簡単には行かないということですね。それは、給排水やガス、電気の工事が必要になってくることや、撤去した部分の修復工事が大規模になるからということをお伝えしてきました。移動することで生活がしやすくなるというメリットはありますが、そのぶん費用が膨らんだり工期が延びたりするというデメリットもあるので、判断は慎重にする必要があります。

移動が本当に必要なのか、重要度と予算やリフォーム期間の生活のしづらさなどを含め、よく相談しながら決めることをおすすめします。移動をしなくても不便さが解決されるケースもありますので、リフォーム会社にも気軽に相談してみて下さいね。